グリフィス大学(QCAD)(Griffith University (Queensland College of Art, Design))

基本情報

名前: 名取 愛梨
学部・科or 研究科・専攻: 美術研究科・グローバルアートプラクティス専攻(GAP)
課程: 修士2年
留学中の本学での身分: 休学
藝大の指導教員: 鈴木ヒラク 先生
留学先: グリフィス大学(QCAD)(Griffith University (Queensland College of Art, Design))
留学国: オーストラリア
留学期間: 2023年10月28日~2024年6月16日
留学先の指導教員:Mr. David Thomas, Mr. Paul Bai, Mrs.Sally Molly 他

留学までの経緯

[ 留学を志したきっかけ ]
オーストラリア先住民アートのリサーチ、マングローブや蟻塚・ウルルをはじめとする雄大な自然の風景がある国 – オーストラリアに実際に足を踏み入れ、リサーチ・観察したかったため。

[ 留学先大学の探し方 ]
東京藝術大学 交換留学の提携校リストから探した。

[ 留学先大学を選んだ理由 ]
交換留学オーストラリアの 提携校3校の中でも、自然豊かな環境にあり、オーストラリア先住民アートに力を入れている大学であったため。

[ 語学学習法 ]
最初は独学で参考書等を解いていたが、伸び悩んだため、最後の2ヶ月間はトフルゼミナールでIELTS対策をしてもらった。

[ 語学試験受験/試験名・レベル ]
あり/IELTS、6.5

[ 使用した教材 ]
abceed という英語学習アプリ・IELTS公式問題集・塾の課題等

留学の準備

[ 出願手続き・入試内容 ]
留学先の大学への出願は、主に要求されている英語証明 (IELTS やTOEFLなど) ・ポートフォリオ提出・先方の大学とのメールのやり取り等

[ 出願・入試の対策 ]
英語で何度も留学先の大学と連絡する機会があるため、英語でビジネスメールを書けるようにしておくこと。

[ ビザの種類 ]
学生ビザ

[ ビザの申請書類の提出先 ]
直接オンラインで提出

[ 申請に必要な書類 ]
学生ビザ受理書・英語証明書・OSHC (学生保険)証明書・銀行残高証明書・奨学金を受給している場合はその証明書 他

[ 申請費用 ]
約70,000円

[ 面接 ]
なし

[ 手続きに要した日数 ]
5日

[ 申請時の注意点 ]
書類漏れがないように最低5回は内容確認…!

[ 奨学金申請の有無 ]
あり

[ 奨学金名称 ]
inpex 教育交流財団

[ 奨学金の種類 ]
給付
[ 支給内容 ]
月額/15万円

[ 申請時のコツ・対策 ]
面接時に、留学先で取り組みたい研究内容を熱意を持って 明確に伝えられるようにすること、今までの制作についてや、将来のビジョンなどついても言語化できるようする。

[ 加入した保険の種類 ]
日本と留学先の二重保険

[ 加入保険名 ]
AUS – Allianz Care / 日本 – 東京海上日動

[ 加入したプラン ]
AUS – Allianz Care 学生保険 / 日本 – 東京海上日動 – 海外旅行保険

[ 加入した海外保険の費用 ]
AUS – Allianz Care 約6万円 / 日本 – 東京海上日動 約16万円

[ 留学前の予防接種/種類 ]
なし

留学中

[ 現地での出迎え ]
あり

[ 送迎担当者 ]
大学関係者

[ 送迎費用 ]
無料

[ 到着後のオリエンテーションの有無/内容 ]
あり/大学内でのルール・相談窓口への問い合わせ方法などをレクチャー形式で伝えてもらった

[ 大学の雰囲気 ]
年齢層は18歳前後から60代まで授業によって様々。大学院の生徒専用の授業はあまりなく、学部の生徒と同じ授業を受け(大学院生のみ課題が増える)るために、様々な人々と出会うことができた。美術科の学生はファッション等にも気を使っていたり、LGBTQのイベントも度々行われていたため自由度の高い大学であったと思う。

[ 留学先の支援体制 ]
留学生限定で毎週 野菜や果物などの配布が大学内で行われていた。また、度々大学内で行われるイベントの際に無料のお菓子やドリンク・雑貨などをいただいた。

[ 留学先の街について(治安・気候・利便性・交通機関など) ]
大学 – 美術科は都心部にあったため、治安は良好。しかし、オーストラリアは夜レストランやお店も早く閉まる傾向がああるため、夜道を一人で歩くのはあまりお勧めしない。交通機関は学生は通常の半額で利用できる。 気候は夏場はとても暑いため帽子と日焼け止めが必須。

[ 留学中に得たこと ]
留学中に得たことは計り知れない。ここには到底書ききれないほど、多くのことを経験し、見ることができた。私にとって一番大きなことは、様々なバックグラウンドを持つ人々と出会い、彼らの話を聞くことができたことだ。オーストラリアは多民族国家であるため、至るところで様々な人種の人々と出会うことができる。それは文化交流の機会であり、世界の広さを実感する、とても貴重な経験であった。

[ 現地での語学研修歴 ]
なし

留学先の授業

[ 履修方法 ]
オンラインで各学期が始まる前に履修したい教科を選択する。交換留学生は履修できないコースもあるため注意。(交換留学生は主に各専攻が公開している自由選択科目を履修できる)

[ 受講して満足した授業 ]
Painting Studio1・Introduction to Painting等絵画の授業はとても有意義であった。実技面では、初歩的なスキルから、現代絵画の手法の伝授いただいた。また、豪州のアートの歴史・オーストラリア先住民アートについてなどを レクチャーや課題を通して学ぶことができた。また、実技面でも教授陣らが真摯に向き合って作品のアドバイスをしてくれる。

[ 具体的な授業内容 ]

履修科目名/担当教員 受講期間 単位数 授業時間数(週) 試験・成績評価方法
 7251QCA – Introduction to Painting – 夏季集中講義/Mr.David Thomas 2023/12/11~2024/2/9(約8週間) 10cp 全約10回 /1回3h(週2-3回) 実技 毎授業 1時間のレクチャー(歴史背景や技法について)があり、その後に2時間実技をするという授業構成。課題数も多いため基本的に授業外に制作の時間を多く確保する必要がある。
7252QCA – Introduction to Sculpture – 夏季集中講義/Ms.Susan Hawkins 2023/11/27~2023/12/8(2週間) 10cp 全約10回 / 1回3-6h(週5回) 実技 計2課題を2週間の集中講義内でこなした。作品提出の他に、たくさんのレポート提出等がある。現代彫刻の授業のため、自由度が高く 個性を大切にしてくれる授業であった。
7613QCA – Introduction to Photography – 夏季集中講義/Mr.Carl Warner 2023/11/6~2023/11/23(3週間) 10cp 全約10回 / 1回3h(週3回) 実技 pinhole カメラ・フィルムカメラ・暗室等での実技演習を通して様々なスキルを学んだ。大学院生は10000字のレポート提出必須。
7025QCA – Studio Methodologies 2/Ms.Sally Molloy 2024/3/4~2024/5/20(約13週間) 10cp 全約10回 / 1回3h(週1回) 筆記 基本的にレクチャースタイルで、アーティスト志望の人向けのノウハウ等を教えてもらえる授業。最後にはクラスメイト全員参加の展示会を企画し、ギャラリー展示の機会も得られる。
7305QCA – Drawing and the Body/Mr.Bill Platz 2024/3/5~2024/5/28(約14週間) 10cp 全約10回 / 1回3h(週1回) 実技 毎授業違う画材・違うテーマで装飾されるヌードモデルさんを描く授業。とにかくたくさんの枚数を描く。ドローイングの授業はこのQCAD で名物授業らしく、人気。
7384QCA- Painting Studio1/Mr.Paul Bai 2024/3/7~2024/5/30(約14週間) 10cp 全約10回 / 1回3h(週1回) 実技 毎授業 1時間のレクチャー(歴史背景や技法について)があり、その後に2時間実技をするという授業構成。この授業では、ほぼ全ての絵画技法を教えてくださり、さらに学生の個性を見つけ出そうと真摯に向き合ってくれた。

住居

[ 住居の種類 ]
学外の寮

[ 部屋の種類 ]
一人部屋

[ 住居名 ]
Student One

[ ルームメイト ]
同性のみ

[ キッチン ・バスルーム]
共同・共同

[ 食事 ]
自炊

[ 住居を探した方法 ]
オンライン

[ 留学希望者に推薦できますか ]
できない

[ 留学希望者に推薦できる理由 ]
家賃が高いこと・契約終了するまで基本的に引っ越しができないこと・住居者ルールが多いこと

[ 休暇時期の一時退去 ]
なし

[ 住居に関するアドバイス ]
初めての海外の方は、知らない土地で他人と共同生活・緊張すると思います。おすすめとしては、渡航後数ヶ月は学生寮に契約、その後慣れてきたら安いシェアハウスに移ることです。

医療

[ 留学中の通院経験 ]
あり

[ かかった医療費など ]
合計1万円以内

[ 困ったこと・健康面に関するアドバイス ]
近所で日系の病院を探す – 困った時 とても体調が悪い際に日本語で対応してくれることが、どれほどありがたいか 身に染みて感じると思います。

生活面

[ 留学先での銀行口座開設の有無/開設した銀行 ]
あり/ANZ bank

[ 開設銀行を選んだ理由/口座を開設しなかった理由 ]
Visa やMaster Cardのクレジットカードを所持していても、現地の銀行・カードでしか支払いができないことが何度かあったため、一枚現地でクレジットカードを作ることをお勧めします。ANZ は25歳以下は無料なのでお勧めです。

[ 主に使用した支払い方法 ]
クレジットカード

[ 生活に関するアドバイス ]
体調が悪くなったら金銭面を気にせず、薬をたくさん買ったり、病院にすぐ駆け込むことが大切です。また精神面でもホームシックや様々なストレスを発散するという意味でも たまには外食をして美味しいものを食べたり、自然の中に散歩したりと、のんびりする時間を作ることが大事だと思います。

留学経費

渡航費 0 (奨学金財団からの支給)
入学金 0
授業料 0
教材費 15万(画材を含む)
住居費 153万 (月17万円の学生寮)
食費 約24万 (月約3万)
保険料 OSHC Allianz Care – 約6万
ビザ申請料 約7万
総額 約205万

留学を終えて

[ 卒業・修了後の進路予定 ]
その他

[ 卒業・修了見込年月 ]
2025年3月 修了

[ 就職活動場所/希望する就職先 ]
その他/芸術家

[ 今後、藝大に望むこと ]
交換留学 に際し、留学先の大学への出願等で、 教務さんには 何度も電話やメールで相談に乗っていただきました。たくさんのサポートをありがとうございました。

[ 留学中行って良かった美術館・コンサート等 ]
QAGOMA (美術館) 、RedCliffe Art Gallery (ギャラリー)

[ 留学準備・留学中に役立った書籍・ウェブサイトなど ]
オーストラリアはワーホリで訪れる人もたくさんいるので、衣食住・visaについて等は、インスタグラムやTikTokなどで様々な情報を入手することができる

[ 留学に役に立った藝大の授業・理由 ]
私が所属しているGAP専攻は授業が全て英語のため 留学前に留学体験をしているようでした。国際的な環境で美術をしたい方はGAP専攻に身を置くこともお勧めします。