Zurich University of the Arts(チューリッヒ芸術大学)

基本情報

名前: 千島 春海
学部・科or 研究科・専攻: 美術研究科・絵画専攻壁画研究分野
課程: 修士2年
留学中の本学での身分: 休学
藝大の指導教員: 岩間賢 先生
留学先: Zurich University of the Arts(チューリッヒ芸術大学)
留学国: スイス
留学期間: 2024年1月31日~2024年8月31日
留学先の指導教員:Prof. Nils Röller, Prof. Angharad Williams

留学までの経緯

[ 留学を志したきっかけ ]
元々海外の芸術大学で美術を学びたかったことに加え、現在の研究内容がバレエにフォーカスを当てており、ヨーロッパを拠点に様々な国のバレエ鑑賞やバレエスクールの調査、スイスに滞在したニジンスキーという伝説的なバレエダンサーの研究を行い、制作に活かしたかったため。

[ 留学先大学の探し方 ]
何語が一番話せるか、国や大学のどんなところに興味があるか何がしたいかを考慮し、その最大公約数で選んだ。

[ 留学先大学を選んだ理由 ]
元々演劇学校だった名残があり、ローザンヌ国際バレエコンクールの提携校でもある。歴史ある舞台芸術学部で学部の頃のダンスの創作における再発見ができ、修士で現在勉強している写真を両方同時に学ぶことができるため。

[ 語学学習法 ]
大学の実用英語、英語上級、英米文学の授業と下記のYouTubeの英語レッスン、TOEFL公式無料問題集など。2019年から2020年の一年間アイルランドの語学学校に通ったためある程度の基礎はあったので、留学前はよりアカデミックな語彙を増やすことに注力した。発音矯正について語学学校では、何でも良いので短い英語のサンプル音声を聴き、同じ内容を録音して聞き返すと自分の発音がサンプル音声と違うことを客観的に分析できると勧められ、Oxford E-bookのアプリで無料の朗読を聴いたりドラマの抜粋を見たりして、気に入った場面を真似して録音したものを分析し発音を矯正した。リスニングはディクテーション。リーディングは教材や記事の精読とスキミングとスキャニングの訓練。スピーキングは英語話者と話したり、ドラマの脚本通りに会話したり、独り言を英語で話してみたりすることでトレーニングした。英語の先生には毎日やらないと運動と同じで衰えると言われたので日々継続した。

[ 語学試験受験/試験名・レベル ]
IELTS,TOEIC/6.0,810

[ 使用した教材 ]
試験問題集はTOEIC L&Rテスト990点攻略。 IELTSはアイルランドのCentre of English StudiesのIELTSコースで勉強。自作の英単語帳(スライドショーやスクリーンショットで画像と共に覚えるなど)、YouTubeのLearn English with HarryやEnglish with Lucy,Inside Reading Level4 Student Book: The Academic Word List in Context(Second Edition)(by Kent Richmond, Oxford University Press), 洋書、映画やドラマ、海外のニュース、ドキュメンタリー、好きなアーティストのインタビューやSNS、Oxford E-bookや語学学習アプリ。

留学の準備

[ 出願手続き・入試内容 ]
書類審査CV(履歴書)、ポートフォリオ、語学力証明書、パーソナルレター(留学志望動機書)、芸大の成績証明書、在籍証明書などの提出が求められる。

[ 出願・入試の対策 ]
ポートフォリオは別の通らなかった志望先で改善した方がいいとフィードバックをもらい、チューリッヒ芸大の卒業生のポートフォリオのフォーマットを参考にした。日本人の作るポートフォリオとは説明文の挿入位置や時系列も人によっては異なるため、志望先大学のポートフォリオをチェックしておくのは有りだと思う。またポートフォリオをはじめ、CVやパーソナルレターは「英文添削アイディー」や「ワードバイス」などの添削サイトでネイティブによる英文校正やアドバイスをもらい、ギリギリまで時間をかけて準備した。

[ ビザの種類 ]
滞在許可証L(permission L)

[ ビザの申請書類の提出先 ]
チューリッヒの移民局

[ 申請に必要な書類 ]
パスポート、申請フォームの記入、家のレンタル契約書、入学許可証、在籍証明書

[ 申請費用 ]
110フラン

[ 面接 ]
なし

[ 手続きに要した日数 ]
滞在カードを貰うまで 約30日

[ 申請時の注意点 ]
入学許可証とは別にチューリッヒ芸大の在籍証明書のPDFが必要

[ 奨学金申請の有無 ]
あり

[ 奨学金名称 ]
石橋財団

[ 奨学金の種類 ]
給付
[ 支給内容 ]
総額/108万円

[ 申請時のコツ・対策 ]
研究内容と研究計画の整合性を持たせること。一貫性に欠かないようにし、初めて研究内容や計画を読む人に自身が何をやっていて何のために留学したいかを分かりやすく伝えられているかどうかを確認する。

[ 加入した保険の種類 ]
日本の海外保険

[ 加入保険名 ]
学研災付帯海外保険

[ 加入したプラン ]
海外旅行保険

[ 加入した海外保険の費用 ]
76,180円

[ 留学前の予防接種/種類 ]
なし

留学中

[ 現地での出迎え ]
なし

[ 到着後のオリエンテーションの有無/内容 ]
あり/オリエンテーションで大学の構内案内やチューリッヒ、スイスでの生活の仕方、各種手続きの案内を受けた。1日目のオリエンテーションの夜はチーズフォンデュを食べにレストランに行ったり(無料)、2日目はFoxTrailという街をクイズを解きながら見て回るグループワークをした後、バーで集合して無料で飲んだり、15フランの学食のカードをもらったりと至れり尽くせりだった。

[ 大学の雰囲気 ]
ヨーグルトファクトリーだった巨大な建物の中に、美術、音楽、ダンスアカデミーや応用科学大学が入っていて活気のある雰囲気。大階段の踊り場をはじめコンサートホールや展示施設があり、学外の湖近くにはダンスホールがあるなど、活動を発表する場が多く、学際的でもある。様々な国籍、年代の学生が交流している。

[ 留学先の支援体制 ]
交換留学のオフィスは入学が決まった時から常に協力的で、ビザで困っていた時も早急に移民局への連絡対応やアドバイスを伝えてくれた。家探しに困っていた友人や、通院しなくてはならなかった友人もオフィスの迅速で協力的な対応に感動していた。2024年の春学期時点の交換留学の担当者は日本に2年間滞在した経験のある人で、その前の担当者も含め二人には非常に助けられた。語学はドイツ語が話せなくともほとんど困らなかったが、学内の表記、注意書き、大学で必要なアプリはドイツ語なので基本的な単語は知っていた方が良い。上記のオリエンテーションに加えて、交換留学生のためのルツェルン日帰りツアーを企画して頂き、3月半に市内観光とチョコレートファクトリーや乗り物博物館を訪れた。

[ 留学先の街について(治安・気候・利便性・交通機関など) ]
治安は非常に良く、日本と同じと言っても過言ではないが、大学の同期は以前学校でパソコンを盗まれた経験があり、フラットメイトはバレエ学校で100フラン盗られたという話を聞いたので、不特定多数の人が集まるところでは財布やスマホなどの貴重品は常に持ち歩くか施錠するべきだと思う。交通機関はトラムがメインで利便性は高く、たまに抜き打ちで検査官にチケットを見せるチェックが入る。夜遅くまでナイトトラムが走っている。天気は冬(少なくとも3月まで)は曇りか雨が多いが、日本ほど寒くない印象だった。4月からは暑くなったかと思えば雪が降るほど寒くなったりとかなり不安定で街は風邪気味の人で一杯だった。7月時点で最高気温30度まで上がっていて、スイスは法律でパブリックな場所以外でエアコンは使えないようなので、暑くて寝苦しい夜もある。ハンディーファンがあった方が良い。スイスはシステマチックな街という印象で利便性で困ることはあまり無い。

[ 留学中に得たこと ]
リサーチ面に関しては少し打たれ強くなった。取材したくても断られたり、うまく進まなかったりする中で、応援してくれる先生や快く取材を受けてくれるバレエの学生たち、調べ物を手伝ってくれる図書館員さんたちには本当に助けられた。断られてももう一度トライしてみたり、直談判してみたり、別の方向から当たってみたりと「当たって砕けろ」精神でお願いする力はついたと感じる。美術からバレエという領域横断的なリサーチをするのにはやはり壁はあって思った以上に高かったが、助けてくれる人たちのおかげで断続的にクラスのスケッチをしたり、チューリッヒの他の教室や別の都市の教室も見学させて頂けたので、周囲の助けと理解には感謝で一杯の気持ちです。
一般的なことでは生活術。私の滞在した時期は歴史的な円安の記録を更新し続けていた時期だったので食費や生活用品の節約がいつも頭の片隅にあった。渡航前から渡航後の1フランの価値が165円からマックス180円まで上がっており、毎日が節約だった。スイスはドイツなどに比べてそもそもの値段設定が高額である上、1フラン180円までいってしまうと支払いは2倍かかる計算でちょうど良いくらいになるので本当に日々の節約は侮れなかった。食べ物を節約し、残りを制作代やリサーチ代に費やした。それでも画材や紙ですら高いので、作品自体も本当に必要な道具だけ使って工夫して制作する様にしていた。日本で物に溢れて様々なマテリアルから選んで創作していたところから、色々なものを失って残った物だけで行う作品作りは制作の根本を振り返る良い機会になり、逆にしがらみから逃れて制作をしやすくなったと感じる。

[ 現地での語学研修歴 ]
あり

[ 機関の種類/研修機関名 ]
大学附属語学施設/チューリッヒ応用科学大学のドイツ語講座

[ 受講期間 ]
2024/2/5~2024/5/21

[ 大学までの距離 ]
市内
[ 語学研修費用 ]
交換留学生は受講無料、教科書代35フラン

[ 特徴(他の受講生・授業内容など) ]
2月5日~2月14日までは平日のみの集中講座で、学期が始まってからは希望者は週1回1時間半のクラス。

[ 同じ留学先の希望者へのおススメ・理由 ]
できる・インターナショナルな大学なので、授業は英語で進むが、生活はドイツ語に囲まれているため受講がおすすめ。英語はチューリッヒでは通用するが、話せない人もいる。また現地の言語を使った方が印象は良いため、簡単なやり取りは授業で学ぶべき。

留学先の授業

[ 履修方法 ]
大学から履修の案内がメールで来るのでそこから登録

[ 受講して満足した授業 ]
Juan Carlos Dhilmann先生のクラスしか受けていないが、楽しく学べた。チューリッヒ芸大は来年度からチューリッヒ応用科学大学のドイツ語講座から別の語学学校の講座に変更するそうだが、この先生はドイツ語を教えるYouTubeをやっているのでそこでも学ぶことは可能。

[ 具体的な授業内容 ]


履修科目名/担当教員 受講期間 単位数 授業時間数(週) 試験・成績評価方法
 Pool 2: Art & Documentary(gLV)/Prof. Yvonne Wilhelm 2024/3/11~2024/3/15(1週間) 3単位 9:00~17:00(平日) 複合 美術的なドキュメントの歴史を学び、写真やビデオ、SNSが溢れる現代で作家はどのように作品を制作しているかを様々な視点で学んだ。授業では思い入れのある写真を共有したり、短い動画の意図をグループで議論したり、ゲストアーティストを招き映像を鑑賞したり、バーゼルの美術館を訪れたりなど1週間アクティブにドキュメントについて考える授業だった。
Pool 6: Art & Performance/Prof. Mathias Ringgenberg 2024/4/15~2024/4/19(1週間) 3単位 10:00~17:00(平日) 複合 ブラジル人のゲストアーティストの行う授業で嗅覚は作品に用いることができるかを考えていく授業。嗅覚に関する資料を読んだり、人生で印象的だった匂いの記憶の共有、朝起きてから知覚した3つの匂いの共有、植物園や高級香水ブランドでの課外授業を行い、最終日に匂いを用いたバーチャル展示のプレゼンを行った。
Pool 7: Art & Narrative/Prof. MoragFiona Keil 2024/5/13~2024/5/17(1週間) 3単位 10:00~17:00(平日) 複合 スコットランドからのゲストアーティストの授業で、作品と文章についての関わりを私的なことに関する共有やゲストアーティストの映画鑑賞とズームディスカッション、バーゼルの美術館訪問やジェームズジョイスの墓を訪れながら考える授業だった。
Practice 5: The Ventriloquist/Prof. Nils Roller 2024/3/4~2024/3/8、2024/4/29~2024/5/3(2週間) 21単位 9:00~17:00(平日) 複合 初めの1週間は箱とは何かをクラスメイトの持ち寄った「箱」についてその意図を議論したり、それについての作者の意図を発表したり、ゲストアーティストを招いてその作品について議論したり、アーティストのトークイベントや箱を作る工場、コミュニケーションミュージアムに訪れながら、「箱」を起点に作品の意図を深く考えた。1ヶ月後の2週目は作品発表またはアトリエ訪問をし、完成作品に対するディスカッションやプレゼンを行い、最後に先生との面談と美術館訪問でまとめを行い終了した。

住居

[ 住居の種類 ]
学外の寮

[ 部屋の種類 ]
一人部屋

[ 住居名 ]
Studenten-und Lehrlingshaus des Rotary Club Zurich

[ ルームメイト ]
男女混合

[ キッチン ・バスルーム]
共同・共同

[ 食事 ]
自炊

[ 住居を探した方法 ]
大学を通じて

[ 留学希望者に推薦できますか ]
できる

[ 留学希望者に推薦できる理由 ]
チューリッヒで家賃が500フラン以下はかなり安い方で、この学生寮は冬は467フラン、夏は442フラン。部屋も家具(ベッド、ワードローブ、棚、勉強机、椅子、洗面台)付きで綺麗だった。シャワールームは大体は綺麗(たまに汚い)で、大きな問題は無いが、一番汚かったのはキッチン(でも安いから我慢できる)。自分たちの責任で綺麗にしないといけないが、ずっと同じ人が汚していたり、食べ物を放置していたりする。地下にあるので、虫もたまに出る。友人やフラットメイトからはこの寮より高くてもっと汚いところもあるから全然良い方だと言われた。また人種について、韓国人の友達にはアジア人ばかり(中国人、韓国人、日本人)住んでいる寮に滞在しているとも聞いたが、この寮はヨーロッパ系やネイティブが多く、アジア系は日本人一人とインド人数名くらいというのが特徴。スペイン人が割と多かったので、大声で喋っていたり(そういう文化)、シエスタの関係で真夜中過ぎまで活動しているようだったが、部屋にいれば気にならないし、寝られないとかはなく、異文化を感じられる寮で面白かった。のどかなエリアにあり、オペラハウスや湖がトラムで20分弱圏内。

[ 大学の休暇時期 ]
6月半ば〜9月半ば(専攻による)

[ 休暇時期の一時退去 ]
あり

[ 住居に関するアドバイス ]
入学が決まり、大学から寮のリストが送られてきた瞬間から即座に家探しは始めるべき。すぐに見つからないことは当たり前なので、とにかく全てのリストに載ってる寮にメールを出したり、情報を収集して行動する。私は10月に入学が決まり、11月から家探しを始めたが、見つかったのは正月明けすぐだったため、2月頭からの滞在としてはややギリギリだった。友人はクリスマス後から家探しを始めたが、安定して滞在する場所が見つからなく、渡航後も見つからなかったため、大学の学期期間の5ヶ月間に5回ほど引っ越しをしているので、早め早めに家探しを開始した方がいい。

医療

[ 留学中の通院経験 ]
なし

[ かかった医療費など ]
薬局で買った薬の合計金額は72.5フラン

[ 困ったこと・健康面に関するアドバイス ]
チューリッヒは日本より半袖や薄手の服を着れる気温の季節になるのが早い(4月頃)が、すぐに冬の気温に戻ったり、7月でもある時は最高気温30℃、ある時は最高気温20℃、夜は10℃まで冷え込むなど寒暖差が激しい日々が続くので体調を崩しやすい気候である。風邪薬は現地調達したが、ラムネのようなタブレット、のど飴や鼻スプレーでゆっくり治すしかなかった。スイス人は紅茶で風邪を治すそうなのでKlostergartenという紅茶ブランドのBrustee Hieronymus N Arzneiteeは呼吸器系の風邪に効くのでそれや蜂蜜ヨーグルトを食べたり、アズレンうがい薬を使った時は上記の市販薬を服用していた時より個人的には圧倒的に治りが早かった。

生活面

[ 留学先での銀行口座開設の有無/開設した銀行 ]
なし

[ 開設銀行を選んだ理由/口座を開設しなかった理由 ]
留学期間が7ヶ月と短かったため。

[ 主に使用した支払い方法 ]
クレジットカード

[ 生活に関するアドバイス ]
食品や生活用品は大学前のMIGROSというスーパーにアウトレットコーナーが含まれており、半額の冷凍肉が1キロ7フラン(ソーセージはもっと安い)だったりと特にタンパク質系やちょっとした生活雑貨を購入するには良い。BrokenHausというセカンドハンドショップでは生活用品が格安で購入でき、KuluturLegi Canton Zurichではオンライン手続き等で所得が少ないことの証明(スカラシップや保護者からの支援があれば証明書が必要らしい)ができれば、そこのスーパーで格安で食品や生活品を購入できるとクラスメイトに勧められた。スーパーの閉店前や定休日直前は安くなるので買い時。スーパーはALDIやLidlが安いが、MIGROSではMIGROS BadgetやM Classicと表記された商品は前者のスーパーの商品より安いこともある。知り合いはスーパーの裏口で残飯をタダでもらっていたと聞いた。バレエやオペラが好きな人はチューリッヒオペラハウスのクラブユングに登録すれば、指定された日は15フランで良い席で鑑賞でき、作品のリハーサル、見学や交流会にも参加できる。交通関係は長期滞在や地方によく行く人ならSBB(交通アプリ)で1年間の半額トラベルカードを購入するとスイス国内の交通費は全て半額になる。銀行口座を開設すれば開設時点でいくらかお金が入っているらしく、他にもジムなどの特典が付いてくるらしい。

留学経費

渡航費 168,740
入学金 0
授業料 0
教材費 7,000
住居費 561,000
食費 236,000
保険料 76,180
ビザ申請料 20,000
その他(OSSMA) 20,000
その他(制作費、リサーチ費) 614,454
その他(生活費) 112,341
総額 1,815,715
【現地通貨レート】 1フラン=177円 (2024年7月23日 時点)

留学を終えて

[ 卒業・修了後の進路予定 ]
その他

[ 卒業・修了見込年月 ]
2026年3月 修了

[ 就職活動場所/希望する就職先 ]
その他/未定

[ 今後、藝大に望むこと ]
交換留学の期間を伸ばしてほしい。IELTSやTOEFLの語学講座を増やしてほしい。

[ 留学中行って良かった美術館・コンサート等 ]
チューリッヒ:オペラハウス、Kunsthaus(学生証提示で無料)、Migros museum 他国:ミラノスカラ座、ミラノスカラ座博物館、パリオペラ座、フランス国立図書館(Bibliotheque nationale de France,リサーチ専用カードを作ればより詳しい資料のアクセスが可能)、ロンドンのThe Wallace Collection

[ 留学準備・留学中に役立った書籍・ウェブサイトなど ]
旅行アプリ:omio, FLIXBUS, Klook, agoda

[ 留学に役に立った藝大の授業・理由 ]
侘美真里先生の英語上級と英米文学、川瀬絢子先生とキム・コリンズ先生の実用英語、川嶋均先生とバイヤー=田口ディアナ先生のドイツ語、檜垣嗣子先生とヴィエル・エリック先生のフランス語、加原奈穂子先生の文化人類学。
侘美先生の英語上級はアカデミックな内容の英文の精読やヴィクトリア朝の作品の文章を細かく読み進めていくため、単語の習得はもちろん、英語の細かいニュアンスや隠された意図を学び、推察する良い訓練になる。英米文学ではヴィクトリア朝の社会背景を学んだ上で原語の文章を考察することで、英語の学びと内容理解も深まる上、取り扱う物語が一見不気味だが考えれば考えるほど多様な理解をする余地があるので楽しく継続できる。
川瀬先生の実用英語はIELTSやTOEFLの実践も含まれていて、積極的なスピーキングもできるので試験対策と実践的な英語の取得ができる。コリンズ先生の実用英語は学期ごとにプレゼンやジャーナルの発表があり、英語を身近に考えたり英作文をする力を養える。
川嶋先生のドイツ語クラスは学部時代に受講していたが、小テストが沢山あり、ドイツ語の長い文章を暗記して筆記体で書くテストもあったので、反復練習のおかげでドイツ語圏で生活する上で助けになった。バイヤー先生のドイツ語はスピーキングとリスニングが中心だが、ドイツ語圏の教育システムなど文化背景も合わせて紹介されていたのでそれも頼りになった。
檜垣先生とエリック先生のフランス語は会話が中心だったので会話の暗記テストが一番役立った。スイスは私の住んでいたチューリッヒはドイツ語圏だが、研究で訪れたジュネーヴやローザンヌはフランス語なので、困った時にドイツ語やフランス語でもなんとか理解できたので藝大でたまたま三カ国語を勉強していたことが物凄く生活の助けになった。
文化人類学では様々なリサーチ内容や方法を紹介され、そこで今和次郎の考現学というリサーチ方法を知り、自分でバレエをリサーチしていく上での基盤になった。