ミャンマー NUACヤンゴン校 短期留学 報告レポート
東京藝術大学大学院美術研究科 彫刻科第二研究室 中本那由子
2018年2月中旬、文部科学省「大学の世界展開力強化事業(ASEAN)」の連携機関である国立文化芸術大学 ヤンゴン校(NUAC, National University of Arts and Culture)へ、単身で短期留学させていただきました。
これまで東南アジアはカンボジアとラオスに訪れたことがあり、日本とは全く違う仏教表現に感銘を受けつつ、それぞれの国の間にも相違点が多く多様であることが気になっていました。特にミャンマーの現代の表現は独特で、実際に訪れて自分の目で見てみたいとかねてより思っていました。
NUACでは、伝統彫刻の先生に指導していただけることとなり、実際に粘土による制作をしながらブッダ像の形の決まりごとや由来を教えていただき、日本で見慣れた仏像との表情や佇まいの違いについて深く理解することができました。
また、NUACの学生とは食堂で毎日ご飯を食べたり、放課後のサッカー大会を観戦したりしながら、お互いの国の文化や芸術について話して交流を深めました。
ミャンマーの寺院や仏塔には歴史があり、多くが大事に残され愛されています。
ヤンゴンではシュエダゴンパゴダを中心にいくつか寺や仏塔をまわり、現代のミャンマー人の生活におけるパゴダの大事さ、扱い、表現について、先生や学生らに教えてもらいながらリサーチしました。
バガンという11世紀~13世紀のバガン朝時代に作られた仏塔・寺院群の残っている歴史のある街にも行き、長い時間の中でいかにして今日の表現に至ったかを実感することができました。
今回の滞在では、NUACの音楽教授のSu Zar Zar tay Yee氏、映像科教授のDaw Khin Htwe Nge氏に生活全般やリサーチにおいて全面的にサポートしていただきました。また、NUACとのやりとりや準備やその他さまざまなことを藝大の国際企画課やグローバルサポートセンターの方々にサポートしていただき、今回の留学を実現することができました。本当にありがとうございました。
(2018.2.27)