清華大学美術学院

基本情報

名前: 福元成龍
学部・科or 研究科・専攻: 美術学部 絵画科 油画専攻
課程: 学部4年
留学中の本学での身分: 休学
藝大の指導教員: 秋本貴透 先生
留学先: 清華大学美術学院
留学国: 中国
留学期間: 2023年9月18日~2024年7月15日
留学先の指導教員:顧黎明 先生

留学までの経緯

[ 留学を志したきっかけ ]
学部3年まで順調に進んでいたが、急に人生をめちゃくちゃにしたくなり、その手っ取り早い方法として学部4年次での留学を思いついたから。また、中国人の父親を持ちながら全然中国のことを知らないので、自分のアイデンティティを確かめるためにも中国に長期滞在したかった。

[ 留学先大学の探し方 ]
芸大が出している交換留学の資料から。また、留学先での指導教員は、その大学のウェブサイトを見て気になる教師を選んだ。

[ 留学先大学を選んだ理由 ]
高校時代に一度見に行ったことがあるから。また、中国での派遣協定校の中で、実技の学部生が行けるのがここしかなかったため。

[ 語学学習法 ]
中国語の勉強はしていない。英語で何とかなると思っていた(実際には中国語ができないと生活がままならなかった)。語学学習は留学後に現地の中国語クラスで地道にやった。

[ 語学試験受験/試験名・レベル ]
留学前はしていない。

留学の準備

[ 出願手続き・入試内容 ]
すべてウェブで済ませられる。入試はない。ポートフォリオと指導教員の推薦状を提出する。

[ 出願・入試の対策 ]
特になし

[ ビザの種類 ]
出国前:学習ビザ(180日以上)、入国後:一か月以内に居留許可申請をする。

[ ビザの申請書類の提出先 ]
出国前:日本中国ビザ申請センター(東京ビッグサイト近くにあるよ!)入国後:中国公安外国人服務庁(警察署の一種)

[ 申請に必要な書類 ]
日本:ビザ申請表、パスポート(過去の物もすべて)、パスポートのコピー、顔写真(白背景)、留学先大学の入学許可証/ 中国:パスポート、パスポートのコピー(学習ビザのページ含む)、身体検査表(胸部レントゲン含む)、顔写真(白背景)、住宿証明書(大学から発行される)、入学許可証

[ 申請費用 ]
日本・中国あわせておよそ2万

[ 面接 ]
なし

[ 手続きに要した日数 ]
日本:60日以上 中国:30日ほど

[ 申請時の注意点 ]
早めに申請の予約をする。日本中国ビザセンターは1か月先まで予約が埋まっていたので焦った。中国では入国後1か月以内に申請できればOK。1か月以内に居留許可証を手に入れる必要は必ずしもない。

[ 奨学金申請の有無 ]
あり

[ 奨学金名称 ]
JASSO海外留学支援奨学金

[ 奨学金の種類 ]
給付

[ 支給内容 ]
月額/6万円

[ 申請時のコツ・対策 ]
申請は教務係によって進められたのでわからない。

[ 加入した保険の種類 ]
日本と留学先の二重保険

[ 加入保険名 ]
日本:学研災付帯海外留学保険  
中国:大学の用意した保険(強制加入)なのでわからない

[ 加入した海外保険の費用 ]
89,350円

[ 留学前の予防接種/種類 ]
なし

留学中

[ 現地での出迎え ]
なし

[ 到着後のオリエンテーションの有無/内容 ]
あり/大学設備の説明、今後のカリキュラムについて

[ 大学の雰囲気 ]
国際的(全世界から多数の留学生)、理数系有利、学習圧力が強い(課題によって休日がつぶれる人も多い)

[ 留学先の支援体制 ]
中国語の授業は充実しているが、留学生間で人気があるため履修登録が難しい。美術学院はそれほど学習圧力が強いとは思わないが、他の学部はすごくストレスが強いらしく、その上大学が用意する精神ケアは不十分だそうだ。大学附属病院は、正規学生ならば安価でサービスを受けられるらしいが、留学生は対象外だ。学生寮は狭くて設備も使いにくい。プライベート空間は極端に少ない。

[ 留学先の街について(治安・気候・利便性・交通機関など) ]
監視カメラが非常に多く、街は比較的安全。地下鉄網・公共バス網が発達している上に、日本と比べて運賃が格段に安い。また、地図アプリからいつでもタクシーが呼べる。タクシー代もかなり安い。気候は一年中乾燥しており、夏は暑く冬は極端に寒い。

[ 留学中に得たこと ]
中国人は大部分が潜在的に親日。

[ 現地での語学研修歴 ]
あり

[ 機関の種類/研修機関名 ]
大学附属語学施設/清華大学の授業、北京大学対外漢語学院の在中外国人留学生向け中国語講座

[ 受講期間 ]
2023/9/18~2024/6/10

[ 大学までの距離 ]
市内

[ 語学研修費用 ]
0円

[ 特徴(他の受講生・授業内容など) ]
受講生は全員外国人留学生。初級、初中級、中級、中上級、上級と、レベルに合わせて受講できる。課題は多い。

[ 同じ留学先の希望者へのおススメ・理由 ]
できる・タダで受講できるうえ、レベルに合わせて最適な授業を受けられるから。

留学先の授業

[ 履修方法 ]
大学特設ページで履修登録し、教室に行って対面で受講する。実技の場合、1つのアトリエを複数人で分け合う。

[ 受講して満足した授業 ]
色彩表現,山水画

[ 具体的な授業内容 ]

履修科目名/担当教員 受講期間 単位数 授業時間数(週) 試験・成績評価方法
 素描(3)/张姗姗
先生
2023/9/18~2023/10/13(4週間) 3単位 1回210分(週5回) 実技 授業期間中の制作物を撮影、データ化して提出。授業態度を含め総合的に判断。
色彩表现/顾黎明先生 2023/10/16~2023/11/10(4週間) 3単位 1回210分(週5回) 複合 授業期間中の制作物を撮影、データ化して提出。また読書課題があり、感想文の提出が義務(ただし英語でも可)。授業態度を含め総合的に判断。
综合材料训练(材料实验)/周爱民先生 2023/11/13~2023/12/8(4週間) 2単位 1回210分(週5回) 複合 授業期間中の制作物を提出。他にプレゼン課題があり、期間中に3回発表する。授業態度を含め総合的に判断。
山水画(1)/刘利平先生 2023/12/11~2024/1/5(4週間) 3単位 1回240分(週5回) 複合 授業期間中の制作物を提出。他にレポート課題があり、制作時の実感を理論書と絡めて論じる(ただし英語、日本語でも可)。授業態度を含め総合的に判断。
中级汉语/郭蓁先生 2024/2/28~2024/6/12(17週間) 2単位 1回95分(週1回) 筆記 筆記による中間試験と最終試験。

住居

[ 住居の種類 ]
大学寮

[ 部屋の種類 ]
二人部屋

[ 住居名 ]
清华大学紫荆学生公寓20号楼

[ ルームメイト ]
同性のみ

[ キッチン ・バスルーム]
共同

[ 食事 ]
その他

[ 住居を探した方法 ]
大学を通して

[ 留学希望者に推薦できますか ]
わからない

[ 留学希望者に推薦できる理由 ]
そもそも留学生は寮に入居する以外に方法がない。

[ 大学の休暇時期 ]
1月初~2月末、7月中~9月初

[ 休暇時期の一時退去 ]
あり

[ 住居に関するアドバイス ]
ルームメイトと気が合わないと思ったら、すぐに部屋を変えた方がいい。

医療

[ 留学中の通院経験 ]
あり

[ かかった医療費など ]
0円(すべて保険で賄われた)

[ 困ったこと・健康面に関するアドバイス ]
頻繫に水分補給する

生活面

[ 留学先での銀行口座開設の有無/開設した銀行 ]
あり/中国銀行

[ 開設銀行を選んだ理由/口座を開設しなかった理由 ]
大学内に支行があるから。

[ 主に使用した支払い方法 ]
その他

[ 生活に関するアドバイス ]
中国のSIMカードがないと、銀行口座は作れない。中国は現在wechatペイとaliペイが主流だが、銀行口座とSIMカードがない状態では様々な便利機能を使うことができない。中国で楽しく暮らすにはSIMカードを直ぐに作るべき。

留学経費

渡航費 59,540
入学金 0
授業料 0
教材費 0
住居費 660,000
食費
保険料 105,350
ビザ申請料 20,000
総額 844,890 円(1年あたり)
【現地通貨レート】 1RMB =およそ20JPY (2024年8月4日 時点)

留学を終えて

[ 卒業・修了後の進路予定 ]
進学(日本)

[ 卒業・修了見込年月 ]
2025年3月 修了
[ 就職活動場所/希望する就職先 ]
その他/芸術家

[ 今後、藝大に望むこと ]
もう少し中国の事情を分かって欲しい。グーグルは中国では基本的に使えないと説明したにもかかわらず、Gmailあてに重要連絡を入れられることが何度もあり、大変不便な思いをした。

[ 留学中行って良かった美術館・コンサート等 ]
国家大劇院で見た京劇はやはり感動した。チケットは多少高いが、払う価値がある。

[ 留学準備・留学中に役立った書籍・ウェブサイトなど ]
bilibili動画。中国語の勉強になった。

[ 留学に役に立った藝大の授業・理由 ]
芸術学科の教師が開講している授業全般・美術に関する知識や理論を分かっていれば、慣れない外国語での交流も少しだけ楽になるから。