シュトゥトガルト美術大学 State Academy of Visual Arts Stuttgart

名前:     中野岳 
科・専攻:   彫刻
留学先:    シュトゥトガルト美術大学
留学期間:  平成 24 年 9 月1日~平成 25 年 8 月 31 日

■留学を志したきっかけ

国外での制作活動に興味があり、そのための自信と実力を少しでも得たかったので留学を決意しました。
*留学前の短期研修歴 オランダのレジデンシーでの滞在制作
*留学先を選んだ理由 理想的な制作・発表の場としてそれぞれの国を比較した時に、ドイツが私にとって一番魅力的に映りまし
た。また、私の好きな作家の多くがドイツ出身であることから、その国の歴史や環境そのものに興味があ りました。
*留学の目的 語学力の向上、新たな制作テーマを発見すること、今後の活動方法とそのための目標を明確にすること。

■留学の準備

*語学学習法
留学前の半年間休学し、その間、英語圏の国で働きながら、平行してドイツ語を勉強していました。
出願手続きや入試内容 自分に合った教授を探し、候補の教授数名と連絡を取り、受け入れの承諾を得ました。その後、ポートフ
ォリオの審査、クラスの定員や教授の都合によりクラスを振り分けられました。語学力のテストはありま せん。
奨学金申請の有無や申請方法のコツ 交換留学時は奨学金を申請していません。

■留学中

*学校や現地での生活の実際
私のクラスは週一回、情報交換をするためのミーティングが教授を交えて開かれます。そしてその場では、 毎回1~2人の学生が長い時間をかけて作品のプレゼンテーションを行います。教授により指導方針は
様々ですが、私のクラスはそういったミーティングに加え、毎年数回クラス旅行をし、ドイツ国内外のギ ャラリーや国際展などを訪れたりします(そのための資金は全部ではありませんが、学校側から支給され
ます)。私がいた年はロンドンへ行き、美術館やギャラリーおよび現地で活躍する二名のアーティストを 訪問し、ディスカッションを行いました。その他のクラスの活動は、アートプロジェクトの企画・参加や、
一年の終わりにある学内展示などがあります。私はその学内展示の他にコンペティションや有志の展示
など、いくつかの展示に参加しました。

また、私は一年を通して大学の長期休み期間中は週五回、それ以外の期間は週一回ドイツ語の語学クラス
を受講していました。このクラスは、シュテュットガルドのいくつかの大学の留学生のためのプログラム であり、他のどの語学学校と比べても値段、内容ともに満足できるものでした。
私生活は、日本にいる時と大差はなかったように思います。私は制作と語学学校の合間にアルバイトをし ていましたが、給料は日本と比べて大差なく、学生ビザが制限する労働規定を超えることなく月々の家賃
と健康保険料ぐらいの金額は稼げました。とはいえ制作費と生活雑費を十分にまかなえませんでしたが、 学費は交換留学生で年間二万円弱、正規の学生で七万円ほどなので、東京で学生として住むことと比べれ
ば金銭面の余裕はありました。
*留学中に得たこと
困ったこと やはり慣れないことばかりで、生活するだけで体力を使うので、面倒なことが更に面倒に感じました。
想像していた通り、語学力が不足している状態ではすべてが不自由なので、コミュニケーションの苦労が 絶えません。そのため、制作を進めていくにあたり、画材や物資の調達、プロジェクトの交渉などが思う
ようにできず、さらに留学期間は長いものではなかったので焦りと苛立ちが常にありました。しかし、そ ういった中でも知識や語学力の向上はもちろん、表現していく上で重要な制作テーマや人との繋がりを持
てたことが今回の留学の成果でした。

■留学を終えて

*留学経験を踏まえた将来の展望
留学が後半に差し掛かった頃、一年だけでは満足できないだろうと思い、奨学金の申請と教授に受け入れ のお願いをしました。そうして次年度もドイツに留学ができることになり、現在はそのための準備をして
います。将来どこを拠点に活動するかということはまだわかりませんが、たとえ学生であっても作家とし
て、制作をどうにかして続けることだけを考えています。

案 シュトゥトガルト美術大学(中野岳)1案 シュトゥトガルト美術大学(中野岳)2   

※学外へは一部を抜粋して公開しています。