ナント美術大学 The Nantes School of art

名前: 小穴 琴恵[gakunai](1212319)[/gakunai]
科・専攻: 油 画
留学先: ナント美術大学
留学期間: 平成26 年 3 月 ~ 平成26 年 8 月

■留学までの経緯

*留学を志したきっかけ
 卒業前に海外での勉強・生活を体験し、今後の進路に役立てるため。

*留学前の短期研修歴
 特になし

*留学先を選んだ理由
 [gakunai] 語学規定が無く、友人となるべくかぶらないよう選んだ。
 また[/gakunai]いくつかの候補の中から、興味のある作品をつくる教授がいる大学を選び、その教授から内諾をもらえたため。

*留学の目的
 ヨーロッパの美術大学、またそこの学生や作品を見ること。海外生活を経験すること。

■留学の準備

*語学学習法
 留学予定の1年ほど前から学外のフランス語学校へ通った。
 渡仏してからは大学内のフランス語の授業が週1回と、現地で知り合ったフランス人の友人と週1、2回のペースでおしゃべりをする機会を設けた(語学学習のため)。

*出願手続きや入試内容
 交換留学のため特に無し。

*奨学金申請の有無や申請方法のコツ
 奨学金はもらっていません。

■留学中

*学校や現地での生活の実際
 予想していたよりかなり大学の規模が小さかった。(学生数約300 人。敷地は藝大の10 分1 ほど。)
 学部や専攻のクラス分けがなく、ひと学年ひとクラスのなかで全員がそれぞれ好きな作品を作っている感じだった。いわゆる基礎デッサンの勉強をするような共通授業はなく、絵画作品も少なかった。
 院の学生になると一人ずつ担当教授を選び、個人的に制作過程を相談・報告しながら共に作品を作り上げていくシステムのようだった。
 完成作品の講評ではなく、制作中から外の意見を取り入れる作り方に新鮮さを感じた。
 後期のみの留学だったが、卒業期間の関係なのか、後期は取れる授業が少ないように感じた。

 生活には特にトラブルはなかった。(ただ生活環境を整えるための日本での準備は本当に大変だった。)地方だったためあまり英語が通じずフランス語もできなかったため、現地で日本語ができる知り合いに保険や不動産の契約を一緒に手伝ってもらった。

*留学中に得たこと、困ったこと
 ・語学。
[gakunai] ・大学からの日程変更や教室変更の連絡が来ないことが多く、よく行き違いになった。[/gakunai]
 ・日本を見直すきっかけになった。美術というよりも、現地の人の人柄や国民性、考え方の違いやそれによる社会のシステムの成り立ちが(当たり前だが)日本と大きく違い勉強になった。
 またヨーロッパにいたため近隣諸国へ何度か旅行できたが、そのおかげでフランス以外の国々の違いも分かり面白く、3 次元的に世界をとらえられるようになった。興味も出た。
 色々と苦労することの方が多かったが、このタイミングで海外へ行けて本当に勉強になった。
 おそらく間接的に制作へ良い影響がある。

■留学を終えて

*留学経験を踏まえた将来の展望
 日本を拠点に作家活動をしていく。
留学という形での渡航は今のところ考えていないが、短期の滞在制作などは視野にいれながら、垣根を作らず活動していきたい。

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■その他

*藝大に望むこと
 もう少し大学の担当者同士の繋がりが太くなればいいと思う。
 学生が個人でかなり動かないと何も進展しない。その事自体はしょうがないと思うが、大学側が把握していないことが多すぎる。
 また、藝大内で交換留学生を選ぶ基準が曖昧な気がする。
 優先基準が「内諾」なのか「成績」なのか結局最後までよく分からなかった。
 ナント美大が学生を選考する時には、藝大側の「内諾」は必要ではなかったようだが、それではフェアでない気がする。

*その他
 交換留学を望む学生向けに、もっと大規模に情報を共有できる「留学報告会」みたいなものがあってもいいと思います。
 留学先の大学を選ぶ前に得られる情報がかなり少ない気がします。

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※学外へは一部を抜粋して公開しています。
【体験記】(ナント)

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